集落にとけこむ数寄屋風の家

コンセプト
敷地には100年を超える木造住宅が5棟ありました。母屋を含めて、構造材の老朽化と室内の段差解消(バリアフリー)の為に、5棟の内、2棟を建て替えることになりました。古くからの田園風景、残す3棟の建物、前栽の庭・塀を配慮して調和するように、お住まいになるご夫妻のような上品な和風のすまいづくりを目指し、プランニングを始めました。敷地は南北方向で40cmの高低差があり、建物も段差をうまく使い、中庭も設けたコの字型で入母屋の平屋と切妻の2階建てを組み合わせたプランができました。仏事を大切にされる奥様のご要望で座敷空間として本格和風の和室2間続きとし、前栽をリビングから望める計画とし、和室からは縁側を通して中庭を望める計画にしました。敷地にあった高低差と上手く付き合いながら、室内は段差と温暖差のない暮らしやすい木の家になりました。

竣工:2017年
家族構成:ご夫婦
敷地面積:578.92㎡
延床面積:176.21㎡
1階:129.58㎡
2階:46.63㎡
※ポーチ・バルコニーを除く

ポーチ
広い土間に低い大庇をかけて、ゆったりとしたアプローチにしています。桧無垢の柱は現しにして、床は豆砂利洗い出し仕上げにしました。

玄関・ホール
桧無垢造作のオリジナル引違い戸とランマで仕上げた玄関。丸窓には旧宅にあった障子を再利用して、光を柔らかく取り込みました。

廊下
コの字型のすまいをつなぐ廊下。右手には小物を飾るニッチの収納。左手には中庭のあるウッドデッキが広がります。

キッチン
奥様こだわりの対面キッチンを採用しました。
バックカウンターと杉材で造作したオリジナル食器棚で作業スペースと収納も確保しました。

リビングダイニング
床や天井は横架材を現しで使う化粧梁としました。
無垢材の天板をふんだんにつかったオリジナル家具や前栽をながめる濡れ縁につながります。
ペレットストーブを置いているので、冬は火のある暮らしで日々を豊かで暖かいものにしてくれます。

和室
リビングに隣接する4.5帖の畳の間になりました。
吊り押入と地窓を設え、カウンターの足元は掘り下げて造作しました。
掃出し窓からは前栽を楽しめます。
家事室
パントリーとしても使えるように収納とカウンターを造作しました。
洗面脱衣室
標準仕様の全面杉板張りの洗面脱衣室。洗面台や収納もオリジナル造作で仕上げました。
車椅子利用も考えた広々収納たっぷりの洗面脱衣室になりました。

 
トイレ
打合せで決めたお気に入りの手洗器と旧宅にあった棚板をつかった落ち着いた空間になりました。

和室
8帖と6帖の2間続き、仏間・床の間を備え、真壁仕上げとした本格和風に仕上げました。
中戸板は旧宅にあったものを再生してオリジナル建具に仕上げました。
雪見障子を上げれば、縁側を通して中庭を楽しむことができます。

縁側
中庭を望むことができる掃出し窓には木製ブラインドを取り付けました。
視線や明るさをコントロールしてくれます。

階段
杉無垢一枚板を使った宮下木材オリジナルの階段材を使って造作しました。
サラッとした足触りにしっかりと踏み込んでも支えてくれる階段になりました。

寝室
天井は横架材を現しで使う化粧梁としました。落ち着いた雰囲気に出窓がアクセントになりました。

洋室
切妻屋根を活かしたロフトのある部屋。オリジナル造作ハシゴと化粧梁が落ち着いた印象にしてくれました。

ウッドデッキ
中庭に面したウッドデッキもコの字型になりました。今はまだ小さい植樹ですが、これから月日が経つのが楽しみです。

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