冬に向けての居住形態別、結露&カビ対策を考える。

冬になると、団地、一軒家、マンション、それぞれの家の形で結露の発生も異なりますが、住まいの構造や環境に合わせた結露&カビ対策を取ることが大切です。ここでは、各タイプの住まいに合った防止策を考えて行きたいと思います。っとその前に・・・

そもそもなんで結露するの?

 

なるほど!

YKKのホームページより<<

では、建築物のタイプ別、団地|一軒家|マンション で、結露の対策をみていきましょう!

家具の場所を移動しようとしたら、カビだらけ!こんなこと団地ではよくあること1. 団地での結露対策

古い団地は高度成長期に建てられ、多くが短期間での「突貫工事」によって施工されたため、断熱性能や気密性が十分に確保されず、さらにシングルガラスの窓や不十分な換気設備が主流だったことから、現代の基準に比べて結露対策が施されておらず、湿気がこもりやすく寒暖差による結露が発生しやすい状況が続いています。よって、左の写真のようなことはよくある話ですが、こうなってからでは、対策してもなかなかカビは消えませんね💦。こうなる前に、やっておかなければならない対策。こうなってしまったら、どうしたら良いの?ここでは団地の結露の悩みを考えて行こうと思います。

団地での結露対策:快適な住まいを守るための簡単ステップ!
団地は、古い建物や構造によって冬場に結露が発生しやすい環境になりがちです。特に外気と室内の温度差が大きい場合、窓や壁に水滴がつき、カビの原因となることも。まず、手軽に取り組める団地での結露防止対策をいくつかご紹介します。

・ 断熱シートで窓を守る団地での断熱材
冬場、団地の窓は外気の影響を受けやすく、冷えやすい部分です。そこで、窓に断熱シートを貼ることで、外気の冷たさを遮断し、室内の温度を維持しやすくなります。断熱シートはホームセンターやインターネットで簡単に手に入り、施工もシンプルなので、手軽に導入できるのが魅力です。

断熱材に炭は有効。おすすめは炭八・除湿剤で湿度コントロール
団地では、特に押し入れやタンスの中に湿気がこもりやすく、結露だけでなくカビの発生リスクも高まります。押し入れの隅や衣類の間に除湿剤を設置することで、余分な湿気を吸収し、湿度を調整しましょう。また、除湿機をリビングや寝室に設置するのも効果的ですね。個人的にちょっとおススメは、出雲屋の炭八シリーズ、島根大学との共同研究で国内最大級の炭化炉を用いることで“炭の力”を最大限に引き出す独自製法を確立。炭八の調湿力は、備長炭の二倍以上あるのだとか!圧倒的な“調湿力”を実現した商品で、うちの家の床下にも置いてます!

・窓を少し開けてこまめに換気
アナログですが、冬でも少しの時間だけ窓を開けて換気することで、室内にこもった湿気を外に逃がし、結露を防ぎます。特に暖房を使っていると、空気中の湿度が高まりやすく、結露の原因となります。定期的な換気は、室内の空気をリフレッシュさせるとともに、結露対策にもなります。

・窓周りをこまめに拭き取る。しかしこれはちょっと大変(^^;
結露が発生してしまった場合は、放置せずにすぐに拭き取ることが大切です。特に朝起きたときや夜寝る前など、窓に水滴がついている場合は、柔らかい布で水分を取り除きましょう。これにより、カビの発生を防ぎ、窓周りの清潔を保つことができます。

・窓付近の家具の配置に気をつける
家具を窓の近くに配置していると、空気の流れが遮られ、結露が発生しやすくなります。家具を窓から少し離して配置し、空気の流れを確保することで、結露の発生を防ぎやすくなります。また、窓周辺の家具も定期的に湿気がこもらないように注意しましょう。

・窓まわりの結露防止シートを活用
団地では、冬場になると外気の影響を受けやすいため、窓に結露が発生しやすくなります。特に古い団地では、断熱性が低いことが多いため、窓に結露防止シートを貼ることで、外からの冷気を遮断し、室内の温度を保つことができます。
・湿気の溜まりやすい場所に除湿剤を設置
団地では、換気が十分にできない場所も多くあります。特に押し入れやタンスの中などは湿気がこもりやすいので、除湿剤を置くことをおすすめします。また、湿度が高まりやすい台所や浴室も注意が必要です。
・換気扇を活用しながらこまめに換気
古い団地では窓が少ない場合も多く、空気が滞りがちです。定期的に換気扇を使用し、室内の湿度をコントロールすることで結露の発生を抑えることができます。冬でもできるだけこまめな換気が重要です。

団地は、賃貸が多いのと、高度成長期に建てられたものが多く、断熱には手をかけられていない時代の者も多いです。UR賃貸さんなどは最近では、住み替え時に物件の状態を改善するためのリフォーム、リノベーションなどが行われることがあります。最近は、より快適で省エネ性能の高い住まいを提供するために、断熱性能の向上にも力を入れているようですので、入居時には、チェックしてみると良いかもしれませんね。

2. 一軒家での結露対策

断熱材のチェックと窓の二重化
一軒家では、特に壁や窓からの冷気が結露の原因となります。最近の住宅では二重窓が増えているものの、古い家ではまだ単層ガラスが使われていることも多いです。窓ガラスに断熱シートを貼るだけでも効果が期待でき、必要であれば窓の二重化も検討してみましょう。
換気システムの導入一軒家の住宅で使われる換気システムについて、代表的なものをわかりやすく説明します。住宅では主に「機械換気」と「自然換気」の組み合わせが使われることが多いですが、現代では特に機械換気が一般的です。一軒家向け換気システムを、以下で主な種類を紹介します。

第1種換気システム(全熱交換型)
特徴: 室内の排気と外部からの給気を両方とも機械で行うシステムです。排気時に室内の温度を使って外から入れる空気をあらかじめ温めたり冷やしたりします。これにより、冬場や夏場でもエネルギーロスが少なく快適な温度を保てます。
メリット: エネルギー効率が高く、夏も冬も空気の質を維持できる。快適性が高い。
デメリット: 初期費用がやや高い。

一般的な設置場所:寝室やリビング、全体の空気を効率よく管理したい家に適しています。
株式会社宮下では、この第1種換気システムの導入を導入しています。もちろん他の換気システムも対応していますが、宮下の第1換気システムの説明は別ページにてご案内中。こちらで確認いただけます。


2. 第3種換気システム(排気型)

特徴: 室内の空気を機械で外に排出し、外気は自然に家の中に入ってくる仕組みです。換気扇を回して強制的に排気することで、外からの新鮮な空気が取り込まれます。第1種に比べて設備がシンプルで、導入コストが安いのが特徴です。
メリット: 設置や運用コストが安く、維持管理が簡単。
デメリット: 室内温度のコントロールが難しく、冬は冷たい空気がそのまま入ってくることがある。

一般的な設置場所:

トイレやキッチン、浴室など、特に湿気や臭いがこもりやすい場所に使用されます。
株式会社宮下では、この第三種換気システムの利用も多く導入しています。それなぜ? 換気システムの導入のブログに説明しています<

株式会社宮下が手掛ける家づくりでは、機能性と美しさを兼ね備えたデザインが特徴です。たとえば、第3種換気システム(排気型)を採用した木の家では、床下の換気部分にも細やかな工夫を施し、住む人が心地よく感じられる空間を追求しています。特に、床の換気口には木の桟(さん)**を用いた格子デザインを採用し、見た目の美しさと実用性の両方を実現。木の家ならではの温かみや自然素材の質感を生かし、シンプルながらも上品なアクセントとして仕上げています。この格子は床や壁と調和し、空気の流れを保ちながら家全体に統一感をもたらします。木材を使用することで、換気口にすら「木ごこち」を感じられ、視覚的にも心地よい空間が生まれます。株式会社宮下の家づくりは、単に機能を追求するだけでなく、デザインにもこだわることで住まいを豊かにします。機械換気のシステムを支える換気口でさえ、住宅の一部として自然に溶け込み、住む人々が長く愛着を持てる家づくりを提供しています。


3. 自然換気

特徴: 機械を使わず、窓や換気口を使って自然に空気を入れ替える方法です。風や温度差によって空気が流れます。古い住宅ではよく使われていますが、現代では補助的な役割に留まることが多いです。
メリット: エネルギーコストがかからず、静かに換気ができる。
デメリット: 天候や季節に左右されやすく、換気の効果を安定して保つのが難しい。


では、どの換気システムを選ぶべき?

一軒家住宅で快適に過ごすためには、第1種換気がエネルギー効率の面で最も優れています。特に断熱性の高い家では、温度や湿度を保ちながら換気を行えるため、室内環境が安定します。ですがコストの面では費用がかかることも事実です。第3種換気はコストを抑えたい場合や、部分的な換気が必要な場合にもおすすめです。それぞれの住宅の構造や住む人のライフスタイルに応じて最適なシステムを選ぶことが大切です。特に冬場は窓を閉め切りがちになるため、強制的に換気を行うシステムは効果的です。株式会社宮下では、詳しく説明可能なスタッフがご対応いたします。お気軽にご相談くださいませ。


  • 家具の配置と除湿機の活用💡
    広いリビングや寝室などでは、家具の配置を工夫し、窓付近に大きな家具を置かないようにしましょう。また、除湿機を使用して室内の湿度を一定に保つことで、結露の発生を抑えられます。湿度は40〜60%を目安に調整すると良いです。

3. マンションでの木の家の結露対策
マンションに関する宮下の工事は、主にリフォームやリノベーションが中心となりますが、今回はマンションでの木を活かしたリフォームと結露対策を紐づけてご紹介します。木材や換気システムをマンションリフォームに取り入れることで、住まいの快適性を大幅に向上させることはできます。特に、木の家との相性が良い対策も含め、以下のリフォーム案をご提案いたします。

マンションの結露対策は部分的ではなく、全体的に考慮する💡


マンションでは、湿度の高い寝室の窓など特定の場所で結露が見られることがありますが、部分的な対策だけでは効果が期待できません。これは団地などでも同じことが言えますが、コンクリート製の箱型構造のマンションでは、結露対策は一箇所に限定せず、住居全体を考慮することが重要です。窓だけに断熱処理を施したり、一部屋のみの換気を行ったりする局所的なアプローチでは、根本的な原因を解決できず、別の場所で新たに結露が発生する可能性もあります。比較的新しいマンション2010年ごろからのマンションは、設計段階で換気システムを導入するようになってきており、比較的新しマンションでは結露は起こりにくくなっていますが、それ以前に建築されてマンションについては次にご紹介する結露の原因を理解し、住まい全体にわたる対策を講じて、根本的な問題の解決をおススメします。

外壁に面した部屋の結露対策
マンションでは、特に北向きや外壁に面した部屋で結露が発生しやすくなります。窓ガラスに断熱シートを貼るだけでなく、冷たい外壁に触れる場所(例えば壁と家具の間)にも気をつけ、家具を少し離して空気の流れを確保しなくてはなりません。建てられた時期によっては、コンクリートに直接壁紙を貼っていることもあります。マンションリフォームでは、珪藻土を使った壁のリフォームはとても有効ですが、マンションにおいては、下地が非常に重要です。『コンクリートや壁紙に直接塗れる』などの漆喰や珪藻土もありますが、結露やカビでお悩みのお家は、適切な下地を選ぶことで、仕上がりが良くなり、カビやひび割れのリスクを減らすことができます。一般的に、下地に適しているものとしては、以下の選択肢があります。

石膏ボード(プラスターボード)
石膏ボードは、珪藻土の塗布に最も適した下地材料の一つです。吸湿性があり、塗りやすく、強度もあるため、仕上がりがきれいです。また、珪藻土との相性がよく、長持ちしやすいのが特徴です。マンションの内壁にはすでに石膏ボードを貼っている場合も多いのですが、古いマンションでは右図にあるような空気層を取らず、直接石膏ボードを貼ってしまっている場合などは、カビが出てくることがあります。この場合は、元のカビを取り除き、空気層を作り、石膏ボードを貼るさぎょうなども必要になってきますので、やはりプロの力は必要になってきます。

ラスボード
金網とモルタルの組み合わせで作られるラスボードも、珪藻土の下地に向いています。特に強度が必要な場所や凹凸のある面に適しており、施工後も安定した状態を保つことができます。

合板
合板は、比較的コストを抑えたい場合に使われますが、吸湿性が低いため、あまり推奨されません。もし使う場合は、吸湿性のある下塗り材を追加する必要があります。

モルタル下地
外壁や湿気が多い場所では、モルタル下地が使われることもあります。ただし、施工が少し難しいため、熟練した職人が必要です。


コンクリートに直接珪藻土を塗るのが推奨されない理由💡

コンクリートに直接塗るタイプの珪藻土や漆喰はありますが、マンションの、カビが発生してしまったコンクリートには直接珪藻土を塗ることは避けた方が良いとされています。理由としては以下の点が挙げられます。
吸湿性が低い:コンクリートは吸湿性がほとんどないため、珪藻土の特徴である調湿機能が十分に発揮されません。湿気が壁の内部にこもりやすく、カビの発生リスクが高まります。
接着力が不十分:珪藻土は吸湿性のある下地によく接着しますが、コンクリートのような滑らかな面では接着が弱く、はがれやすいです。結果として、塗料が剥がれたり、ひび割れが発生しやすくなります。
アルカリ性の影響:コンクリートはアルカリ性が強く、珪藻土の成分と化学反応を起こし、劣化が早まる可能性があります。そのため、コンクリート表面にアルカリを抑える下塗り材や、吸湿性を高める下地を作ることが重要です。


内窓の設置
 一軒家、団地同様、内窓を設置することで、二重窓のような構造になり、断熱性と防音性が向上します。特に木製の内窓を選ぶと、木の調湿効果によって湿気を吸収し、結露の発生を抑えることができます。さらに、木のぬくもりが加わり、部屋の雰囲気をより自然で心地よい空間に。

調湿クロスや珪藻土の壁材
 調湿機能を持つクロスや珪藻土を壁に使用することで、部屋の湿度をコントロールし、結露の原因となる湿気を吸収・放出します。木の家や自然素材を好む方には、特におすすめです。木との相性も良く、リラックスできる空間づくりに貢献します。

断熱材の追加
 マンションでも天井や壁、床に断熱材を追加することで、室内外の温度差を減らし、結露の発生を抑えます。断熱材の素材としては、自然由来のウール断熱材やセルロースファイバーなど、木との相性が良いものを選ぶと、エコな観点からもおすすめです。

窓ガラスのリフォーム(Low-Eガラスへの変更)💡
 窓のガラスを断熱性の高いLow-Eガラスに変更することも効果的です。Low-Eガラスは熱を外に逃がしにくく、結露の原因となる温度差を抑えます。木製の窓枠との相性も良く、デザイン性も高いので、マンションの雰囲気を損なうことなく快適性が向上します。窓リノベ補助金も多くあります💡

住宅の内窓リフォームが適用対象となっている国の補助金は、4つあります(2024年10月時点)。
先進的窓リノベ2024事業(環境省)
子育てエコホーム支援事業(国土交通省)
既存住宅における断熱リフォーム支援事業(環境省)
長期優良住宅化リフォーム推進事業 (国土交通省)

この中のほとんどは2023年ごろからスタートしていて、内窓リフォームに注目が集まっていることが伺えます。株式会社宮下では、補助金のサポートもいたしております。お気軽にお問合せ下さいませ。


換気システムの導入
 新しい換気システムを導入することで、室内の空気の流れが良くなり、湿気のこもりを防ぎます。木の家同様、自然な空気の流れを重視した設計は、住む人にとって心地よい環境を提供します。

床暖房の設置
 床暖房を導入することで、部屋全体が均等に暖まり、結露の発生を抑えることができます。特に木のフローリングとの相性が良く、足元から感じる暖かさは、冬の寒い日でも快適な住環境を実現します。


木の家を手がける、神戸市北区の株式会社宮下では、冬の結露やカビ対策は快適な暮らしを支える重要なポイントだと考えています。木の家はその特性上、湿度調整に優れ、自然な断熱効果を発揮しますが、正しい換気や湿度管理が必要です。一軒家や団地、マンションといったさまざまな住まいの形態に合わせた対策を取り入れることで、冬をより快適に過ごすことができるでしょう。カビや結露問題は住む家の人たちには重要な問題です。この問題をクリアにし、その上木の家に変身することで、心地よい空間に変えることができるのです。各住宅の特性を理解し、木材の持つ力を活かした暮らしの知恵を、この冬、ぜひお役立ていただければ幸いです。最後までお読みくださりありがとうございました♥

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