私達、株式会社宮下は神戸市北区の工務店兼設計事務所です。
兵庫県産木材を使った『木の家』を建てています。
母体には株式会社宮下木材という兵庫県加東市の製材所があります。
木をよく知っている会社が、これがいちばんええんや!っていう『木の家』をつくってるんです。
いうなれば、肉屋のコロッケが一番うまい!ってやつです。
みなさんも聞いたことがありませんか?
ですが、製材所が木の家を建てる事を決めた場合、製材所としての地域流通を諦めてしまうケースも多いんです。
実は、製材所は”儲からない業種”のひとつなんです。
株式会社宮下木材は製材所としての流通拠点であることを続けています。今も地域の木材流通のハブとして、丸太を角材にして、工務店・大工さんへ材料を供給し続けています。
それを私は誇らしく思います、それと同時に続けていく必要もあります。地域の原風景である製材所は失ってはいけないものだと思っているからです。
私達、株式会社宮下は、施主様はもちろん、販売店である工務店さんにも、木を使った住宅『木の家』の良さを発信しているんです。
この章で知ってほしいことは、『木の家』のことです。
木の家ってなんだろう?って私も考えてみました。
googleで、木の家を検索したら、たくさんの”木造住宅”がヒットしますよね。
2年前くらいは、あれ?木の家なのかな?って内観事例もありました。
この記事を書く時に見ましたら、今はだいぶ減ってますね!嬉しいです!
当時の写真では、床は木目調、壁はクロス、天井もクロス、枠も建具も木目調、ひどいものでは、どこにも木が無いじゃん!って内観写真もありました。
突板フローリングを無垢フローリングって嘘つくメーカーさんもありました。
※無垢とは素材を削っただけの状態を指します。
突板ならまだしもシートを木って言われるのはちょっと悲しいなぁと思った記憶があります。
これから家づくりをするみなさんへ
どんな木造住宅でも、上棟といわれる躯体が見えている状態、ここでは木がたくさん見えてるんです。
見えている木を見て、うわっ汚いなぁって感想が出る方はほぼ居ないんじゃないかなと思います。きれいな木だなぁって思う方が多いと思います。
(日本って木材に関してはそれなりにしっかりしてるんです。たくさんのクレーム処理をしてきましたので汗※使われ方はともかくとして。)
それで、さきほどの木目調の家では、そんなきれいな木を、きれいに隠してしまうんですよ。
もったいないと思いませんか?
せっかくなら、きれいな木をそのまま使いたいと思いませんか?
だから、私達は木を見せちゃっています!それを化粧柱や化粧梁、構造の表し等と言います。
※梁:横に架かる木、柱は梁を支える木です。
でもですね、これ、隠さなけりゃいいだけじゃん!手抜きじゃん!って思う方もいると思います。
実は、梁や柱の木を見せるって、きれいな木組みをしてないとへんてこな木組みを晒してしまうのでそれは全然かっこよくないんです!
これはかなり主観の意見なので、施主様のみなさんの感じ方次第なところはあると思います。
そんな木組みですが、私達は3度、木を組んでいきます。
1回目は、お客様のお話を伺って、プランを創る時です。ここで建築士の頭の中で木組みが出来上がります。実は棟あげちゃってます笑
ここで考えていることはかなり重要なんです。何も考えずに組むことと違い、見せたい梁や柱がプランにちゃんと現れてくるんです。
へんてこなことがなくなります。
2回目は、伏図といわれる図面を書いたときです。プレカット伏図や構造伏図と言われるものですね。ここでは、頭の中にあったものが、図面上に示されて組まれていきます。構造計算による根拠もしっかりついてきます!
たまに1回目の失敗を見つけてしまうこともあります。まだまだですねぇ汗
3回目は、実物件です。上棟ですね。ここをみなさんは良く良く見られていると思います。ここで失敗は許されません。
だから、宮下が建てる『木の家』は木組みがきれいなんです。そこにあるべくして、木があるから、いいんです。わけもわからず置かれているだけの梁にはどうも思考された重みが乗っていないなぁとそう感じずにはいられません。
木に無理をさせず、適寸適材適所で木を組み、構造計算も乗り越え、最後には大工の手で木が組まれていく。
そんな木の家をこれからも建てていきたいと思います。
これから木の家を考える未来のお施主様へ
あなたは木目調で木を隠したお家と木組みが考えられた家とどちらに住みたいですか?
ぜひ、『木の家』を良いなって思っていただけたら嬉しいです。
株式会社宮下
浮村晋也